私事とwoopheadclrmsのこととⅠ

こんばんは。モスティンです。

 

まず今日思ったことを書きます

 

僕の友達は優しい人たちが多いから、僕がどんな失敗をして迷惑をかけたり振り回したりしても許してくれたり(?内心どう思ってるかはわからんが)、色々なものを与えてくれる

 

しかし、自分が人からそういう迷惑をかけられてもその人を許したり、自分が受けた恩などの何かを与えてくれた人にそのまま返したり別の他人に与えたりするのは今はまだ難しい気がした

 

おわり

 

 

今聴いている音楽

 

woopheadclrms - Asaga Fu an Furomagu Aria(アルバム)

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http://ukiukiatama.bandcamp.com/album/asaga-fu-an-fumoragu-aria

 

美しい。哲学的な気分にさせてくれるというか、心の中に風通しの良い深い穴を開けてくれるような傑作

qualiatikも来日時に絶賛した作家woopheadclrms(日本人だったはず)が放った2019年アルバムで現時点では彼の最新作だと思われます。

アンビエント?コラージュ?僕は芸術に関して知識のない普通の人なのでジャンルは分かりませんが、ジャンルという概念を使って作品を理解しようとするのはもうこの際やめてみませんか。一対一でじっくり向き合って聴くのが理想的ですが、何かの作業をしながら聴くのでもいいでしょう。現に今も僕は聴きながらこの感想を書いています。とにかく聴き流してこの作品に耳を委ねてみようよ。

さっきも言いましたが僕は歌ものばっか聴いてるし音楽を学んできたわけではないので、あんまり高尚な音楽や理論等は分からないし月並みな言葉でしかこの作品の感想を言えないかもしれませんが、やっぱりこの作品を「理解しようとすること」から僕は脱却したい。そう思います。

「わからないもの」をわからないまま楽しもう、と空間現代のボーカルの人が言ってたんですがまさに今そうあるべきなんじゃないかと。ついでに匿名のままで。不明な音楽に出会うと、その音楽が良いと思わない限りそのままそのアーティストを検索してその人が日本においてどう評価されているのか、どういう立ち位置にいるのか、こいつは誰なのか、これはどういう音楽なのか…etcを調べて文脈からアートを鑑賞する癖が僕にはあります(まあ僕が好きでみんなが知らないアーティストに関する記事を日本語でこの世に発信することで日本とそのアーティストの「つながり(?)」を深めたいと思ってこのブログを始めたので自分もその文脈を生産しているんですけど)。

でもそこから脱却したいんですよ。とある音楽がそこにあってそれを理解したいと思った時に、その音楽を聴いてみるのと、聴かずに文章の説明を読んで理解しようとするのとではどちらが好ましいでしょうか?僕は前者だと思います。その完成された音楽を聴くこと以上の説明は存在しませんよね。その音楽は自分で自分を語っているのですから。

しかしそうであるのに何故僕は検索してしまうのか?不安なんですよ。わからないことそのものや自分の直感が不安なんですよ。自分はその音楽を好き/嫌い/特に何とも思わないけど、世間やアーティストの人たちはどう思っているんだろう。彼らは絶賛しているのか、もしくは特に注目していないのか、それとも批判しているのか。それにビクビクしている。

…つまり「自分はこう思った」っていうその直感を信じることができていないんじゃないか。自信を持てない。いやもはや自分がこう思った、っていうのも判断できなくなってしまったのか、それともしないだけなのか。だから音楽の周りの情報からその音楽を理解しようとする。そしてその上でその音楽を聴く。そんで「おお、みんなの言ってる通り、いいかも…?」、「なるほど、確かにこれは、〇〇だね!」となる。この時、本当に自分がそう思っているかどうかすら自分でもわからなくなってしまっているんですよね。周りの人達の感想を摂取してバイアスを自分に塗りたくる。それで本当に"音楽を楽しんでいる"ことになるでしょうか?

私は違うと思います。だからその作品に対する"匿名性"を保ったまま、そのまま楽しむことが大事だと思うんですよ。別にビリーアイリッシュグラミー賞とろうと自分は嫌いならそれで良いじゃないですか。逆に、ミーハーだの何だの言われようとビリーアイリッシュ好きでも全然良い。自分の好みを大切にしましょうよ。それこそwoopheadclrmsさんみたいな東京の先端のアングラのアーティストの人の中にだってJ-POPやK-POPめちゃ好きで〜すって人は絶対にいます。余談ですがLil $egaさんはJ-POPをサンプリングしてましたね。ゆずとか(好きなのかどうかは知らないけど)。

自分がどう思ったか。それが一番大事なんですよ。周りがどう思ってるかなんてことよりも。レビューを先に読んでから入ること自体が悪いと言いたいわけではないんですよ。まあ僕は先に音楽の方を聴きたいと思いますけど。いろんな音楽への接し方はあっていいと思います。あとその音楽を聴いて自分の感想を持った上で情報を仕入れることも別にいいと思うんですよ。僕が言いたいのは、この作品みたいな、J-POPとかの歌ものばっか聴いてきたような人たちからしたら訳わからんような音楽にもし出会っても、一対一で向き合い鑑賞しまず自分の感想・直感・意見を信じるべきだ、ということです。

 

 

この音楽の美しさを俺の考える「ポップ」と「エクスペリメンタル(実験的)」の定義と絡めて説明したい

 

この作品…確かに謎かもしれませんけど、僕は結構"ポップさ"があると思いました。「きゃりーぱみゅぱみゅ」みたいな"カワイイ"という意味のポップさとは別の意味でのポップさです。

は?と思った方がいると思うので具体的に説明しますと、J-POPから果てはハードメタルまでも含み「歌がありある程度「Aメロ→Bメロ→サビ」とかの流れ(洋楽にはそんな概念ないけど)があってある程度聴きやすい、我々に馴染み深い音楽」を"ポップ"とした場合のポップさってことです。これは俺の勝手な定義です。それに対して、この世には「メロディ?そんなの知らんと言わんばかりに同じ音程の音が30分間ずっと流れてる曲」「ノイズがずっと流れてる曲」のように上記の「我々が生まれてからずっと聴いてきた/耳に入ってきた音楽からは遠く遠くかけ離れている音楽」が存在します。そういった音楽を"ポップ"の対極にある"エクスペリメンタル(実験的)"な音楽としましょう。これも俺の勝手な定義です。

それを理解した上でこの作品を聴いてみましょう。この作品は歌もなければ「Aメロ→Bメロ→サビ」みたいなわかりやすい区切りや流れは確かに存在しません。しかし、それでも美しいメロディが時折流れ込んできたり、アンビエント/ドローン音楽のように「一つの音が徐々に移り変わる様子が30分かけて描かれる」こともなく常に音は流れや形状を変化させ、時には何かのサンプリングが突拍子もないタイミングで入り込んできたりします。その切り刻まれた二転三転する展開のパターンは歌もののそれ以上に豊富で私達を思い切り掴んで離しません。"ポップ"であり"実験的"じゃね?

あとノイズとか色んな音が使われてるけど一音一音カッコ良かったり清らかで美しかったりするよね…。本当、音って絵具だなって思う。

あとそれらに加えて一曲一曲の尺の長さがめっちゃ丁度良いんですよ。アンビエントみたいな、まああれはああいう音楽だからしょうがないのかもしれませんが、正直に言って僕は30分間ず〜〜っと同じ音が流れてる様な音楽を黙って何もせず通しで聴き切れた試しがないんですよ…。ごめんねディスっちゃって…(アンビエント/ドローンはあれはあれで良いと思うし好きな人は素敵だと本当に思ってるよ)。でもこのアルバムは長くても一曲5分以内なんですよ。こういう類の音楽でここまで尺を短くできるのって凄いこと…なんじゃないの?音楽やってないからわかんないけど!坂本龍一の最新作「async」のelekingレビューを読んだからそれに影響を受けちゃってめっちゃ内容が被っちゃってるけどそこは強調しておきたいよ(デンシノオトさんなどの評論家の方々って本当すげえなってこういう文章書いてて思う)。かと思えば先述のアンビエント/ドローンなど色々な音楽の要素も含んでいるので「カテゴライズできるもんならしてみろ!」とこの音楽は全てのリスナーと評論家に中指を立てています。この音楽は「ポップかつエクスペリメンタルである」としか形容のしようがないんです。

10曲目の終わりに10秒くらいの静寂が流れるところとかも面白いと思ったし、音の一つ一つが何というか、仏像と対話してるみたいな美しさをたたえている。新しいよね。新しい音楽ってのはこういう音楽のことを言うんだろうね。

様々なジャンルの音楽をフラットに俯瞰してコラージュし生まれたこの音楽は、未知の絵具と道具で描かれた彫刻のようで独創的なアイデアや仕掛けに満ちています。…しかし人懐っこさもあり誰でも割とダーっと聴けてしまうその恐ろしさ。

 

この音楽は、誰に対しても開かれています。

これに触れて、あなたはどう感じるか。

まず自分自身に、問いかけてみませんか。

 

 

おわりに

 

現在午前3時58分。何してんの俺は?ここまで熱入れてこの記事書くとは思ってなかったよ?????早く寝ろよ???まだテスト一個残ってるだろ???????寝ろよ??????

 

今日のwoopheadclrmsさんのアルバムレビューは映画「マルホランド・ドライブ」のデヴィッド・リンチのインタビューに大分影響を受けました。ほとんど受け売りになってると思います。あとelekingとか今まで読んできたものに影響を受けてるような気がします。…でも人間って全部模倣でできてるよね!

 

追記:AVYSSで公開されてたElen Never Sleepsこと梶原さんとSUPER VHSの入岡さん、そしてTeenage Runningsこと金子さんの3人の鼎談(ていだん)記事にもかなり影響を受けてたな…って思ったんだけど殆どモロパクリでした。この記事は本当に、まあ僕の頭には難しいことも書いてあるのがAVYSSだけど、いい記事だと思うのでぜひ暇があったら読んでください。

 

何でこんな時間までブログ書いてたかというと…まあ今日(って言ってももう昨日だけど)コーヒー飲んだんですよ、22時45分くらいに。そしたらカフェインがガンギマりしたようでして…。ノブかよ…。

 

幼少期、カフェインを摂取すると心臓がバクバクしてたのでコーヒーやエナドリは避けてたんですが今日初めてコーヒーを飲めてよかったです。結構美味しいですね。

 

…はい。ここまで読んでくださって本当にありがとうございました🙇💙🌎🍀🌙。読みづらかったかもね。ごめんよ。もう寝るわ。おやすみなさい。あとテスト一個、来週の月曜に残ってるけど勉強しないかもな…。土曜日ライブ行こうと思ってたのになあ…。マジで何なの。

おやすみなさい。