久しぶりの更新になりますね…
【以下ネタバレ注意】
この春休みで僕はシンエヴァを2回みてきました
本当に良かったですね…
賛否両論あっていいと思うんですよ
でも2回みた上で心から私は言いたい
本当によかった…
そもそもあまり映画を見ない人間なんですが、
こんなに何とも言えない、気持ちになったのは初めてかも知れません
曲単体ではあまり宇多田さんのone last kissは好きじゃなかったんですよ個人的に。
前っぽくていいなーとは思いつつ桜流しほど好きではないし、A.Gcook感ないじゃんーと思ってたんですけど…
映画の終わりに聴くと、本当に絶妙な塩梅で、爽やかだけど少し名残惜しさもありで、本当に素敵だなと思いましたね…
何回でも言いますが本当に幸せになれる映画だなと思いましたね…
思いつくままに感想を書き連ねる
1回目に見た時は、只々あの凄まじい世界観と映像を浴びて、何となくみんな救われたっぽくて、ああよかったよかった…本当にすごいもの観たな、庵野さんはどんな頭してんだ全く本当に凄いな、よくきちんと完結させたな本当にありがとうございました、お疲れ様でしたって感じだったんですよ
細部は理解できなかったけど、とにかく圧倒されてました
その時は最高だったなーと思ってたんですが、観終わった後にいろんな感想を見て、何となく否定派の方々の意見に同調してました。
「『誰かと一緒になって子供作れ』っていうメッセージっぽい」という意見を見て何となく共感してたと思いますね。孤独な人間は生きてはいけないのかとかそういうふうに感じちゃいましたね
でも大体を知ったうえでもう一回鑑賞すると、いろんなことがわかるんですよ。主に二つのことが。
一つ目は、わからないものはわからないということですね笑 ゲンドウの説明とか世界を救うメカニズムとか、庵野さん以外の人の想像が及ぶわけがないんじゃないかなと改めて思いました。9年間くらいいろんな考察があったと思うんですが、結構当たってるものもあるかもですが(ゲンドウの目的は一貫していた)、新概念があり過ぎてこんなの誰も想像つかんじゃないかと思うんですよ。
ゲンドウの説明とか、いろんな槍やインパクトの起こし方関連のメカニズムとかを説明されても、
「あ、そうなんだ…これとこれがそうなったらああなるんだ、へぇ」
この「へぇ〜」になる情報が多かった。大して熱狂的なファンであるわけではない私はこれに途中で気づき、2回目では細かいファンタジーを受け流しながら見ることができるようになりました。
二つ目は、自分が救われていくような感覚。
複雑な話をクリアーするとキャラの葛藤をスーッと見れるようになりました。アスカとゲンドウが好きだったな。この二人の苦しみが内省的な映像とともに語られ、救済される終盤が本当によかった。シンジも好きで、ゲンドウとのやりとりが好きでしたね
こうやっていうのは恥ずかしいですが、アスカとゲンドウに共感しました。アスカがケンケンとカップルになってもならなくても、真に一人で自信を持って生きていけるようになったのであれば、幸せならOKです。シンジとはああいう結末になり、先に進んだのもすごく人生だな〜って感じがしてよかった。マリエンドも。
そしてゲンドウ君の話を聞いてたときも深く心に刺さりました。ゲンドウがわがままなのも、人付き合いが苦手なのも、自分もそうなのでなんかゲンドウに共感しました。深く共感したこの二人が幸せになったのを見ると自分も救われてく気がしました。
2回目を観終わった後は、「この映画は子供産んで社会に貢献しろっていうメッセージ映画なんだ!!」って言う気持ちにはなりませんでした。一人一人が葛藤を乗り越えていく過程を描いた映画なんじゃないかなと思いました。
あとジェンダー的にもやっぱエヴァンゲリオンはおもろいと思いましたね。第三村ではかねてからの性別分業が存在してて、ヒカリが家事やってたりトウジとケンケンが外で働いたりしてるんですが、用心棒的な役割をしているのは男性ではなくアスカなんですよね。そして最前線で戦うヴィレではマヤ、ミサト、リツコ達の女性リーダーが仕切っててめっちゃかっこいいんですよね。終盤のマヤと部下のやりとりよかったなあ。誤解を生みたくないんですけどネルフサイドのゲンドウ冬月コンビも好きですね。特に冬月はヴィレを一人で相手してるのが凄いかっこいい。戦いの途中でリツコも冬月さん褒めたりしてるし、世界を巻き込んだ身内内での戦い…っていう世界観が本当に素敵ですよね。あと、ゲンドウが甲板に降り立ってからの説明シーンがめちゃくちゃ大好き。音楽と構図が好きですね。
余談ですが、ゴルゴダオブジェクトの中に入ってからのシーン?親子喧嘩シーンからが本当に凄いなと思いましたね。丁寧に段取りを整えた上で、メタ的に(?)旧エヴァから今までの全ての庵野さんのエヴァ作品を総括していく様子が本当に半端ないなと思いました。途中のカヲルとシンジのやり取りで、明確に新劇はTVアニメ版からの続きだったってことが明かされたと思うのですが、カヲルループ説にもきっちり説明つけてくれたのがよかったですね。まごころを君にのラスト後であろう惣流アスカも出てきて、決着がついたのも本当によかった。
あとスタジオ風の空間が出てきたのには驚いた。プロジェクターで旧エヴァと新劇の全ての映像が映し出されたのもよかった。本当に凄かったですね。シンジが毎回あんな目覚め方してたのも全てに意味があったんだろうなって思いました(具体的にどんな意味なのかは分かってない)。どんな頭してたらこんなの思いつくんだろうなって思いました。アネモネハイエボリューションを思い出した。
ありがとうございました
僕はエヴァの大ファンってわけではないです。シンエヴァも全てが好きだってわけではありません。好きなシーンもあれば好きじゃないシーンもあります。音楽、セリフ、演技も同じです。
自分にとってこれは完璧だ!!と思う作品ではないんですが、だからこそよかったのかも知れないですね。そもそもそんな作品ってあんまないし。ここまで本当に現在の自分自身(庵野さん)の全てを貫き吐き出したような作品を見れて幸せだよ俺は。庵野さんの何もかも全てとともに、まごころを感じたよ。点数なんてつける必要ないなって思った。
庵野さんの力量というか脚本力マジでぱねえと思いました。寡作な方ですがシンウルトラマンも近々見れそうですし、その先の完全新作が本当に楽しみです。
とにかく本当に2回見てよかった。待った甲斐のある作品でした。
本当に本当にありがとうございました🙇♂️💙🌎🍀🌙
終劇!!