【映画の感想Ⅲ】「BABEL」の感想

こんにちは。暇人です。

 

昨日また映画を観ました。

 

その名も、

 

BABEL

 

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2007年公開の作品

 

あらすじ(覚えてる限り)

 

ブラピ(劇中の役名忘れた)と金髪の女優が演じる(ごめん)スーザンの夫婦はモロッコを旅行していた。夫婦には2人子供がいてアメリカの乳母アメリアに子供を預けて旅行に来ていた。3人目の末っ子は生まれた時に亡くなったという過去がある。夫婦がバスに乗っている時、スーザンが何者かに撃たれてしまう。ブラピはバスを止めさせ、近くの村に救助を要請するも…

 

時を同じくして、モロッコに生きる二人の幼い兄弟がいた。兄の名前は忘れたが、弟をヨセフという。その二人は親からもらったライフルを試そうとしてヨセフがバスを狙い撃ちした。ヨセフは腕が良く見事バスに命中してしまう。その一発の銃弾がスーザンに当たってしまったのだった。

 

ブラピ夫妻が旅行に出かけている間、乳母のアメリアは息子の結婚式に出たかったのだがブラピ夫妻の子供マイクデビーの預け先が見当たらなかったため、二人を連れてメキシコの結婚式へと向かうことにした。しかし、これが苦難の始まりだった…。

 

時を同じくして、なんと日本。聾唖の女子高生チエコ(菊池凛子)とその父ヤスジロー(役所広司)は多分東京で暮らしていた。母は亡くなっている。母の死後、二人の仲は良くなかった。チエコは他者とコミュニケーションを取ろうとするもうまくいかない。ヤスジローは娘と上手く付き合えない。そんな中、モロッコで起きている銃撃事件で使われたライフルはどうやら元はヤスジローのものだったことが判明し、警察はチエコとヤスジローに接近を試みる…

 

 

なんで観たのか

 

前ツタヤで「ひぐらしのなく頃に」っていう漫画を借りたんですよ。それをバイト終わりに返しに行きました。続きを借りようかと思ったんですけどネタバレを全部読んでたからやめました。

 

そして何となく借りたい映画ないかな〜(?)とTSUTAYAをうろちょろしてたんですね。そこで偶然見かけて、「日本舞台なんや〜」と思ってなんとなく観てみようと思って借りてみました。

 

 

感想

観てみたんですけど…

 

評価 4.0 / 5.0

 

正直に言うと見終わった時

 

「え、終わり???」

 

と思ってしまったんですけど同時に心に残るラストシーンであり、なんとも言えない気分になりました。

 

まず言いたいのは娯楽作品ではない、ということ。

 

終始なんか重い雰囲気が立ち込めておりグスタボサンタオラヤの音楽もどこか物悲しく笑えるシーンなんてありません。

 

各サイトのレビューでは様々な要素や意味が散りばめられてあることが解説されてありますが、映画の中でそれらを説明してくれることはなく自分で考えて深く視聴することが求められます。

 

それが難しいんだな…

 

退屈はしないものの各登場人物のドラマは薄味に描かれており、そこを期待して観るとかなり肩透かしを喰らいます。

 

だから何も考えずただ画面で起こっていることをボーッと観てた俺の様な人は多分「え、終わり??」と思ってしまうんかな。ラストも、最初はよくわからなかった。

 

退屈はしないけど、めちゃくちゃ感動するかは人によるんですよ。

 

とりあえずamazonレビュー(ネタバレ注意)を観賞後に読んでみたんですが、全員頭が良さそうでした笑笑すごい。

 

そうなんですね。この映画は人を選ぶんですよ。

 

コミュニケーションの断絶がテーマらしいけど、普通の人はそんな風にも考えないと思います。

 

作品の中の「構造」やテーマに上手く目配せできる、映画や文学が好きな人に向けた作品だと思います。あと、海外に行ったことのある人にも観てもらいたいかな。



総評

確かに美しい作品ではありましたが観賞後に「これで終わりかよw」って思ってしまったのに満点をつけたら嘘くさいので4点にしました。坂本龍一最高…。

 


途中チエコは男をたくさん誘惑していくんですけど、正直今でもなんでチエコはそんなことしてたのかよくわかりません。まあ、難しい作品だったからこそ皆さんの感想を聞きたいですね。とりあえず是非見てみてほしいです。AmazonプライムにもNetflixにもない作品なんですけど。異性の友達とみるのはきつい映画なので同性の友達や家族と見るのがいいかも。

以下に、ネタバレを含みますがこの映画を楽しむために俺が押さえておくべきだと思ったポイントを書いておきます。自己責任で、読もうかなと思ったら読んでみて下さい。重大なネタバレはしていません。ここまで読んでくださってありがとうございました🙇💙🌎🍀🌙

 

 

 


この映画のポイント

 

上のAmazonレビューを書けるようなひとはこの映画を存分に楽しめるでしょうが、俺みたいな人は低評価を下してしまう恐れがあります。ドラマとしてこの映画を楽しむために事前に押さえておくべきポイントを上げておきました。

 

それは、銃撃前後の登場人物たちの変化です。

 

この映画に出てくる人物達、主にブラピ夫妻、ヨセフ兄弟、ヤスジローとチエコはそれぞれが互いにわだかまりを抱えています。

 

ブラピ夫妻は末っ子の死です。これはアメリアが彼らの子供達に「あなたたちの3番目の子供は亡くなったのよ」と伝えることで判明する事実であり、夫妻の中で直接的に話されるわけではないからわかりづらいのですが、2人が最初からギクシャクしているのはそれが原因です。それを知っといた方がわかりやすいし、銃撃後の2人の変化もさらにグッとくるものになるので事前に知っておいた方が俺はいいと思います。

 

ヨセフ兄弟は弟の方が射撃の腕が上で、兄はそれに嫉妬しています。2人は仲があまり良くないのですが、だんだん追い詰められる二人が終盤でどう関係が変わっていくのかは見どころの一つです。

 

ヤスジローとチエコは母親の死です。ここが一番大事かも。勝手な考察かもしれませんが、終盤、チエコがあることを「誤解」して、父を守るためにとある行動をとるんですね。うーん、どこまで書くべきか迷うな笑笑 勝手な俺の考察かもしれないからな…。でも、こういう風に考察しないと良くわからないラストなんですよ。とりあえず解釈も分かれるかなと思うのでここまでにしておきます。とにかく、終盤からラストにかけての彼らのどちらかが出てくるシーンはよく注目して観てほしいですね。じゃないと「?」で終わりますから笑笑

 

あと、アメリアの境遇ですね。ラストで明かされるんですけども。そこにも注目ですよ。

 

一発の銃弾をきっかけにして登場人物達の人生がそれぞれ動き始める群像劇、それがBABELなんだと思います。